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活動報告


会合名(案内、議事録) 日時 場所
第五回残留応力と強度評価研究会(案内、議事録) 2010.3.9 機械振興会館
第四回残留応力と強度評価研究会(案内議事録 2009.8.7 三菱総合研究所
第三回残留応力と強度評価研究会(案内議事録 2009.3.16 名古屋大学
※第二回は、疲労損傷研究会と合同で開催しました 2008.11.29 メルパルク大阪
第一回残留応力と強度評価研究会(案内議事録 2008.7.24 名古屋大学



第一期(2006-2007年度)研究会の活動報告

 放射光応力・ひずみ評価研究会では,材料・構造物中の内部応力・ひずみを非破壊で計測する実験技術を開発し、新しい材料・構造の設計手法、安全・安心の保証技術手法に発展させることを目的として活動してきた.
 内容は大きく以下のようにまとめられる.

(1)局所領域の応力解析
 構造部材にき裂が検出された場合,そのき裂の危険性を評価することが求められる.また,き裂近傍の応力分布をもとに破壊機構を明らかにすることから,高強度な材料の開発指針を得ることができる.当該研究会では,局所領域の応力測定法を確立し,安全性評価や破壊機構解明のための基礎データの収得に成功した.
 また,応力腐食割れ対策として非常に有効なピーニング処理技術が開発されているが,最適施工条件を見出すためには残留応力の形成機構の解明が不可欠であり,局所応力解析を通して明らかにされつつある.

(2)皮膜の応力解析
 電子デバイスでは高信頼性の確保のために薄膜の応力評価が不可欠である.研究会では,作動状態を模擬した熱サイクル下での薄膜の応力評価技術が確立するとともに,クリープ変形を考慮した応力解析を可能とした.さらに,エネルギー産業分野では,高効率発電のための高強度遮熱コーティング膜の開発,高信頼性燃料電池の開発のために,実環境下でのその場応力測定法を開発してきた.

(3)新しい応力測定法の開発
 放射光の特徴を生かして,材料内部の応力・ひずみ分布測定のための新しい手法を開発し,その有効性を示してきた. (4)部材内部の欠陥のイメージング  部材強度は内部に存在する欠陥に大きく依存するため,安全性評価のためには,これを高精度に捉える必要がある.ここでは,疲労によって発生したき裂をイメージングによって具現化し,安全性評価に有用であることを示してきた.

 以上のように,当該研究会の対象は広範にわたり,学術貢献のみならず工業的寄与が大きい.ただし,現状は応力・ひずみ評価法の確立に注力されており,それを応用した新たな展開が望まれる.

 以上を踏まえ,第二期研究会では,実用化を念頭にした製品開発,部材設計,維持管理技術の開発への展開を目指す.また,応力測定が可能なビームラインが少ない現状,効率的運用のためには専用ビームラインの確保が急務である.そのため本研究会では,専用ビームライン構築を大きな検討課題として活動する. 


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